京都散歩〜八瀬 瑠璃光院

叡山電車の八瀬方面(叡山本線)終点、八瀬比叡山口駅で下車すると、さすがに京都市左京区といえども空気が澄んで自然あふれる景色が広がっています。駅前広場に佇み、水の音の聞こえる方に足を向けると割と水量のある川が流れています。高野川です。ちょうどこのあたりで川は大きく蛇行しており流れが急になっています。比叡山へ登るケーブルカー乗り場へ向かう道の方角に歩いて橋を渡ります。乗ってきた叡電の駅を振り返りつつ、川沿いの道を下流方向に5分ほど歩くと瑠璃光院は見えてきます。

高野川を渡って八瀬の駅を見返す。

瑠璃光院ですが、こちらいつ行っても拝観できるわけではないので注意が必要です。春と秋の特別拝観の時だけ拝観可能です。お出かけの前に瑠璃光院ホームページでご確認いただくのがよろしいかと思います。拝観料はちょっとお高めの2,000円です。でもそれだけの価値があるお寺であるのは間違いないです。

この写真を撮ったのは帰り際。人の列が切れた瞬間に撮影。by SONY α7ⅱ

特別拝観期間において、訪れる曜日やもみじの状況や天候などにもよりますが混雑は必至です。春の特別拝観中の平日の朝一番、10時開門の30分前に行ってみると開門待ちの行列になっています。それを待ってでも朝一に行った方がいろいろ見学するのに比較的楽だと思います。後述する2階の書院での「テーブルもみじ」の撮影もベストポジションはなかなか難しいかも知れませんが比較的ポジションを取りやすいかと思います。秋の紅葉の時季ですと数時間待ちとなる事もあるようです。

今回掲載した写真はゴールデンウイーク直前という時季のものです。青もみじが揃いたてで非常にきれいでした。

話は少し戻って、開門の時間になると門が開いて行列がズルズルと動き出し、門の内側付近で拝観受付けを済ますと寺号入りのボールペンを頂きました。これは後ほど写経を行う際に使用します。庭園内はとにかくきれいに手入れがなされており、打ち水されて艶やかな石の段を登っていくと建物が見えてきます。池には色鮮やかな鯉が泳いでいて、澄んだ水にもみじの緑と共に滲んだ色彩を漂わせています。本当は急いで室内に入って撮影ポジションを取りたいところですが、庭の撮影に没頭してしまいます。

こちら正式には、光明寺 京都本院 瑠璃光院と言う寺名です。一般的によくあるお寺のような、外から参拝するような本堂はありません。どちらかと言うと別荘や離宮のような佇まいです。仏間があってご本尊が安置されているのでお参りさせていただく事は可能です。書き置きの御朱印もあります。

薄暗い2階の書院では、広く取られた窓を通して取り込まれるもみじの鮮烈な緑の光が、鏡面のように磨かれたローテーブルに反射し、床もみじならぬ「テーブルもみじ」を演出しています。床もみじといえば京都 岩倉の実相院で、同じように磨かれた床に反射するもみじが床を赤や緑に染める美しさで有名です。

その実相院では撮影が禁止されておりますが、こちら瑠璃光院では撮影可能です。更にテーブルの向こう側は立入禁止ですので、人が映り込む事が無いのが嬉しいです。ですのでポジションさえ確保できれば割と容易に撮影できます。ただし大勢の人がその後ろで待っていますので、数枚撮ってすぐに移動するようにしたいです。

1階の居室からの庭の眺めも素晴らしい。

2階では簡単な写経もできます。広い建物では無いうえに人が多いので、落ち着いた雰囲気で写経というわけにはいかないかも知れません。建物内は2階のテーブル周りに人が集中していますが、1階からの庭園の眺めもより落ち着いた雰囲気で素晴らしいです。

来た人のほとんどはお寺に来たと言う感覚が無く帰っていくのではないでしょうか。それほどまでにお寺という雰囲気が無いお寺です。開け放たれた窓を額縁に見立てれば絵画そのものであり、和の美術館と言った方がしっくりくるほどです。静的であるのにかなり感性を刺激してくる衝撃的な美しい景色に溢れています。ここは必須です。ぜひ。

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