京都逍遥 《金福寺》

金福寺とは

叡電の一乗寺界隈は詩仙堂や圓光寺と言った見どころの濃い著名寺院があるため、こちら金福寺(こんぷくじ)はちょっとだけ影に隠れがちな存在ですが、現代では俳句の聖地として知られ、ひっそりとした佇まいが落ち着くお寺さんです。

比叡山延暦寺の高僧が創建し天台宗の寺として歴史を積み重ねてきましたが次第に荒廃してしまい、ここ近くの圓光寺(臨済宗南禅寺派)の鉄舟和尚が再興したため臨済宗南禅寺派に宗派を変更し現在に至ります。鉄舟和尚は、あの鉄舟(山岡鉄舟)と混同しがちですが別人です。

金福寺へ

金福寺へは叡電の一乗寺駅から徒歩で10分ほどです。詩仙堂への行き方とほぼ同じです。詩仙堂に着く手前の角を右に曲がりますが、途中途中に小さなお手製の案内板が出ているので迷う事なく到着できます。

住宅街の細い道を進むとカーブの左側に石段で少し高くなった山門が見えてきます。石碑のような石に刻まれた寺名を確認すると金福寺です。

石段を上り山門をくぐると受付があります。ここを右方向に進むと「芭蕉庵」と書かれた扁額の付く小門と白壁が手前の苔庭を引き立てて趣き深い印象です。

この先が本堂です。白砂敷きの前庭はあまり広過ぎず落ち着く適度な広さで、本堂の横の奥に行くに従って斜面になって高くなるという少し珍しい配置となっています。

靴を脱いで上げて頂くとお寺のお堂と言うよりはちょっと懐かしい親戚の家に来たかのような雰囲気で、前庭を眺めながらゆっくりしてしまいます。

先ほどの、本堂横の奥に斜面で広がる高まりを登っていくと、この寺が俳句の聖地と言われる所以の芭蕉庵と言う小さな別棟の室があります。

一時はこの芭蕉庵も荒れてしまったようですが、のちに与謝蕪村によって再興されます。与謝蕪村は江戸中期の俳人ですが、芭蕉を尊敬しつつ静かにこの高台に眠っています。

振り返ると京都市内北部の街並みが見渡せるほど登っていました。

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