西国三十三所 十二番 岩間寺

西国三十三所観世音菩薩巡礼第十二番札所は岩間山正法寺です。「岩間寺」の方が馴染み深いでしょうか。アクセス難易度は★★★★(星四つ)です。星が四つも付くということはひょいと簡単に着くと言うわけではありません。JR線の石山駅もしくは京阪電車の京阪石山駅から京阪バス52、53、54、55系統に乗車して30分ほどの中千町バス停で下車します。

バスを下車しても近くに岩間寺の山門や門前町が見えるわけではありません。割と寂しげなところにポツンと降ろされてしまいます。まずはスマホのGPSをオンにして地図アプリで道を確認したいです。T字路交差点がそばにありここを曲がって歩き出すので、正しい方向をまずは把握します。そして把握した途端、地図アプリにおける現在の場所とお寺の位置関係について、今見えている景色に置き換えると途方もないこの風景を歩くことに気付きます。

帰りのバスの時刻表もチェックしてから向かいましょう。

歩き始めている自分の横をこれから参拝にサラッと行こうとしている自家用車が追い抜いて行きあっと言う間に見えなくなりますが、この時この瞬間にこそ気付くのが、公共交通機関のみで廻ろうと始めた自分の行動の意味についてです。それは巡礼の基本に沿うことは出来ないにしても、少しでも近づくためにと考えたことです。

道路脇の雑草が車道にまで迫り出して、数日前に降った大雨の濁流が作った落ち葉の路面造形を覆っています。寺への徒歩道中はこう言った自然の造作以外は全く見るものがありません。ですが、1時間ほども歩くと案内看板などが出てきて程なく到着することとなります。三門のあるべきところには門が無く、そのかわりに金剛力士像(仁王像)の彫刻が寺を守っています。ここに門があったのか、もしくはもっと別の所にあったのか、調べてみたいものです。ちなみに毎月17日は石山駅から直通シャトルバスが運行されています。

門は無いが、仁王様が寺を守る。

本堂と不動堂の間にある芭蕉池ですが、松尾芭蕉があの有名な「古池や蛙(かわず)飛び込む水の音」の句を残したのがこの池だとされています。

本堂内外陣の天井。凝った形状が面白い。

ご本尊は泰澄大師が元正天皇から賜った千手観世音菩薩立像で、元正天皇の念持仏であったようで、15センチほどの小さなお像で秘仏です。こちらのご本尊は「汗かき観世音」として親しまれており、寺伝によると、夜中になると悩み苦しみのある衆生のために一晩中駆け回って功徳を与え続けて朝までに戻る頃には汗びっしょりになっているという、まさに現生利益を頂ける観世音様ならではの伝承です。更に雷除けの観世音様としても有名です。毎月17日の御縁日でのお参りならば楽に行くことができますので是非お参りを。

本堂内外陣の天井。かつては五重の塔があった名残りなのでしょうか?

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