「散歩写真~西国三十三所編」カテゴリーアーカイブ

西国三十三所 第八番 長谷寺

西国三十三所観世音菩薩巡礼第八番札所は、長谷寺です。アクセス難易度は★★(星2つです)。近鉄大阪線の大阪上本町駅から急行に乗りますが、近鉄線大阪上本町駅は地下ホームと地上ホームとがありますが、地上ホームの始発駅から乗車します。地下ホームで待っていても長谷寺駅方面行きの電車は来ませんのでご注意下さい。50分前後の乗車で長谷寺駅に着き、坂を下りつつ国道を渡って川沿いの道を進むと徒歩20分ほどで門前に到着します。途中、西国三十三所番外札所の法起院がありますので、帰りにはぜひ立ち寄りたいです。また、長谷寺門前には草餅などの名物や、本場に近いので三輪素麺をいただける店などが軒を連ねており参拝後はこの辺りで食事を取るのも地場の雰囲気を感じる事ができるので良いのではないでしょうか。

長谷寺駅。周りに商店などは見当たらない。
門前に土産物店、食事処が軒を連ねる。
まず三門、ではなく仁王門まで長いアプローチが続く。

いよいよ西国三十三所草創にゆかりの長谷寺境内に入りますが、これから現れる景色がどのようなものかは多少予備知識を入れて来ているとは言え、仁王門の先上方にちらりと見え隠れするお堂にはやる気持ちを抑えきれず階段を登る足が幾分速まるのを感じ取っています。仁王門をくぐるとこのお寺特有とも言える登廊(のぼりろう)が現れます。登廊の石段は全部で399段あり、途中二回折れ曲がっていて上中下段の3部構成になっています。全体に屋根が付き天井部には長谷型灯篭が吊るされて両サイドに壁はありません。登りながら両側に見える斜めの景色が、登る足をとどめようとします。牡丹の季節は登廊の周りに咲き乱れて風情があり雅やかであるようです。こういった場所では誰もいない時に登廊の静まった静寂を写真で撮ってみたいものですが、参拝客の多さになかなか難しいです。

登りきってすぐに国宝の本堂があります。本堂の横から少し暗めの堂内を覗くと、向こう側の木々の葉が光の反射で煌めいていて堂内が余計に薄暗く感じます。その中に少し高めの椅子に座った横向きの姿がシルエットで見えます。最初は僧侶がお経を唱えているのかと思ったら僧の像でした。このアングルでの写真は定番のようになっているようです。季節には床紅葉となって印象的な写真が撮れそうです。

御本尊は錫杖(しゃくじょう)を持つ姿が珍しい十一面観世音菩薩立像です。錫杖は地蔵菩薩が持っている長い杖のようなもので、観世音菩薩が持っているのは珍しいです。とにかく大きい仏像で、身の丈10メートル以上という大きさ。こちらの観世音菩薩様は同じ名前の鎌倉の長谷寺におられる観世音菩薩様と無縁ではないそうです。こちらの観世音菩薩様が彫られた時にさらにもう1体観世音菩薩像が彫られていて、こちらの長谷寺に1体を安置し、もう1体は海に流したところ、鎌倉の浜にたどり着き安置されたお寺が鎌倉の長谷寺となったという伝承があります。鎌倉のご本尊は9メートルほどの身長でおれらるので全く同じではありませんが、やはり錫杖をお持ちの立像と言うことで、非常に似ています。

境内奥には日限地蔵の御朱印が頂けるお堂があります。日限地蔵は、日を限ってのお願い事を聞いてくれる地蔵菩薩だと言うことですので、こちらにも寄ってみたいです。どことなく懐かしさを感じる古さと小ささのお堂で非常に心落ち着く気持ちになれます。こちらをお参りした後は、本堂を過ぎて風情ある景色が印象的な階段を降りて五重の塔へ向かいます。こちら昭和の再建であるので古さはありませんが、朱塗りがきれいで木材もエッジがシャープな印象であり、新しいお堂も良いなと感じさせてくれます。

こちら長谷寺は京都清水寺と同じような、懸造り(かけづくり)という工法の舞台が有名でそこからの景色も見どころの一つであるのですが、大変残念ながら筆者参拝時は工事中となっており立ち入ることができませんでした。とにかくこの長谷寺、必ず行きたいお寺のひとつと言えます。