「散歩写真~西国三十三所編」カテゴリーアーカイブ

西国三十三所 第二十八番 成相寺

西国三十三所観世音菩薩巡礼 第二十八番札所は成相山成相寺です。アクセス難易度は★★★★★です。大阪からの行程ですとJR福知山線で福知山駅まで行き、京都丹後鉄道に乗り換える方法が比較的楽な方法です。かなりの遠出となりますので、できることなら可能な限り第二十九番札所の松尾寺(まつのおでら)と組み合わせて今回の旅で廻りたいです。一日で参拝したいですが相当な強行スケジュールとなるので、日程の余裕がある場合は西舞鶴か東舞鶴で一泊するとかなり楽です。

ある土曜日のプランですと、大阪駅を6時頃出発して福知山駅まで電車の種類にもよりますが約2時間20分。京都丹後鉄道に乗り換えてここから天橋立まで40分かかるので大阪から3時間、更にここから天橋立対岸に渡るために観光船に乗船し、下船後にケーブルカーもしくはリフトに乗って山に入ります。天橋立が一望できる展望台で股のぞきをしたら定時運行されている登山バスに乗車、間もなくして成相寺に到着となります。天橋立駅から成相寺まで約1時間ほどですので大阪からトータル4時間の行程となります。観光船も登山バスも運行が30分おきなので、これを見込んで成相寺にはおおよそ10時30分〜11時頃の到着と考えて頂いたほうが良いかと思います。

天橋立観光船乗り場そばにある知恩寺。

ではちょっと戻って天橋立駅まで時間を戻してみます。駅から観光船の乗り場まで徒歩数分です。事前に乗船時刻を確認しておいて、時間があるようでしたら乗船場そばの知恩寺にお参りすることをお勧め致します。楼門形式の大きな三門が松の大木に囲まれて良い雰囲気です。文殊菩薩をご本尊とする臨済宗妙心寺派の禅寺です。本堂である文殊堂のほか重要文化財の多宝塔など見所が多いです

知恩寺 多宝塔 (重要文化財)

観光船に乗って天橋立に沿って対岸の府中の町まで渡ります。湾の内側を行くので波も無く安心して乗っていられます。途中、まるで餌付けでもされているかのようにカモメが船を追いかけてきて観光客を楽しませてくれます。

観光船を下船して、ケーブルカーもしくはリフト乗り場まで6〜7分の距離を歩きます。途中に厳かな雰囲気の神社がありますが、ここも寄っていくと時間が無くなるので帰りに時間があったら寄ることとしましょう。ケーブルカーは多少待ち時間があるのでここはリフトを選択して先を急ぎます。

リフトからの天橋立の眺め。さすが日本三景。絶景です。

リフトを降りたらそこは「股のぞき」で有名な傘松公園です。股のぞきとは天橋立を逆さまに見るために景色に背を向けた状態で股の下から景色を見て上下逆さまと見えるようにする行為です。まるで龍が天に登るようだとして昇龍観と呼び親しまれています。

股のぞきで天橋立を見るとこんな感じ。昇龍観と呼び親しまれています。

ここからは最後の乗り物、登山バスで成相寺を目指します。長かった行程でしたがようやく成相寺に到着して本堂に上がるべく石段を登って行きます。途中にあるのが悲しい物語を伝える鐘楼、撞かずの鐘です。謂れはお寺の縁起やガイドブックには必ずと言って良いほど載っていますのでここでは説明は省略致します。そしてここよりもう少し上に本堂があります。

本堂のわずか手前に、一願一言地蔵がおられます。願いを一つ一言でお伝えすれば叶えていただけるありがたい地蔵菩薩です。地蔵菩薩のかたわらに案内板があり、そこには「安楽ポックリ往生も叶えれられます。」とありますが、ちょっと、、、。620年前に作られた大変古いお地蔵様です。

一願一言地蔵。

平安時代作の御本尊は三十三年に一度しか開扉されない秘仏の聖観世音菩薩です。身代わり観世音とも美人観世音とも呼ばれています。

御本尊を安置する本堂。

寺伝によりますと、昔ある僧が雪深いこの地にて冬籠りしていたところ食糧が底をつきてしまい死の境を彷徨っていた時、仏教の教えを破り鹿を殺して食してしまったそうです。そして雪解けの春に傷ついた観世音菩薩像と共に木屑が入った鍋がお堂に残っており、観世音様が身代わりになって救ってくれた事に気付くという伝承です。寺号もこの伝承から来ており、願い事が「成り相う」寺、という意味合いを持つと言う事です。

新緑の緑があまりに瑞々しいので。

山中にある境内は緑あふれる、実に爽やかな印象です。古めかしいお堂と青もみじの取り合わせはなんと言っても最高の被写体です。

アジサイにはちょっと早かった。

境内には本堂のほか最近再建された五重の塔があり、それと寺務所があるのみのこじんまりとしたお寺さんです。大阪から遥々約4時間ほどかけて来る特別な何かがあると言うわけではないかもしれませんが、西国三十三所の札所を廻っているという御縁で来ることができたこのお参りに感謝しつつ、成相寺を去ろうかと思います。

こちらにもお地蔵さんが。
本堂外陣の天井にはたくさんの吊灯篭が。

本堂は元々は現在の地よりもより山の上方に建っていたのですが、江戸時代中期の頃に山崩れがあったために現在の地に再建されています。

江戸期の名工 左甚五郎作の彫刻、真向の龍。もっとアップで撮りたかったのですが、単焦点1本で行ったので、、、。お堂内ですが、この彫刻の周りは撮影可となっています。
本堂の軒下裏側の木材群。唐草模様の彫刻が超絶。
紫色の幕が色鮮やか。
唐破風を戴く重厚な屋根と複雑な木組みで持つ軒。

次の二十九番札所の松尾寺へも本日中にお参りしたいですが、このまま山を降りて登山バス、リフト、船、電車と乗り継いで、JR舞鶴線、小浜線の松尾寺駅から徒歩約1時間の行程を行っていたら拝観時間内に到着できません。

いろいろ調べた結果、2時間貸し切りタクシーを利用して行くと間に合うようです。先ほどの、ある土曜日の行程の続きで行くと、成相寺11時到着、1時間ほど参拝時間を取って12時に成相寺を出るとすると、登山バスは12時と13時台は1時間に1本の運行ですので12時10分発のバスに乗りたいです。おおよそ13時に天橋立駅着、13時17分発の京都丹後鉄道で西舞鶴駅まで行きます。東舞鶴まで行くとするとJRに乗り換えする必要があるので、西舞鶴駅から貸し切りタクシーに乗ります。それには予約が必要ですので事前に数日前に予約しておき、西舞鶴駅から乗りたい旨を伝えておきます。(松尾寺のHPに案内があります。舞鶴トラベルという会社が手配してくれます。)以前は5〜6,000円だったような気がしますが、10,500円と表示されています。14時にタクシー乗車すれば30分程度で松尾寺に着くと思います。